News Release 【新規特許出願情報】
■コンドロイチン硫酸オリゴ糖の新たな機能性研究成果を特許出願いたしました。
この発明は、コンドロイチン硫酸オリゴ糖を経口摂取すると、組織の遺伝子発現制御を行い、血清クレアチンキナーゼ活性を抑制するという驚くべき発見によるものです。
発明の名称:クレアチンキナーゼの発現を調節するための剤および方法
コンドロイチン硫酸オリゴ糖を有効成分とするクレアチンキナーゼの発現調節剤。
コンドロイチン硫酸オリゴ糖を経口摂取すると、組織のクレアチンキナーゼ遺伝子発現を調節できる。用途として、例えば、腎臓のクレアチンキナーゼ遺伝子発現を抑制することで、尿細管におけるNa/K ATPaseの働きを抑制することで、Naの再吸収を抑制し、血圧を下げる作用が期待できる。
この発明は、有効成分が経口摂取によって血中へ移行し体内循環すること(バイオアベイラビリティ)の重要性が改めて証明された一例です。今後も新たな機能性が次々と発見されるでしよう。どうぞご期待ください。
これからは、サプリメントであっても、経口摂取から作用機序までの科学的説明が求められます。
コンドロイチン硫酸オリゴ糖とは
コンドロイチン硫酸オリゴ糖とは、平均分子量が2000以下のコンドロイチン硫酸のことです。
通常市販されているコンドロイチン硫酸は分子量が数万~十数万であり、プロテオグリカン(コンドロイチン硫酸とタンパク質が結合したもの)はさらに大きく数十万以上です。
そのため、経口摂取時の腸管からの吸収性が全く異なり、コンドロイチン硫酸オリゴ糖以外は食べても吸収されません。
吸収されて血液に入り、細胞組織に届かないものは、当然ながら効果を及ぼすことはありません。
当社では、科学的根拠に基づき高吸収性が確認されたコンドロイチン硫酸オリゴ糖を、商品名「ナノ型コンドロイチン」として製造販売しています。
また、広告宣伝によるイメージではなく、科学的検証をもとに正しく論理的考察ができる素材の研究開発を行っています。
TOPICS <最新研究論文>
■コンドロイチン硫酸オリゴ糖は、RAW264の破骨細胞分化を阻害し、C2C12筋芽細胞の生存率を高める。
https://doi.org/10.1371/journal.pone.0284343
■コンドロイチン硫酸オリゴ糖は、関節炎を改善し浮腫を抑制するが、高分子コンドロイチン硫酸は効果が無い。
https://doi.org/10.1248/bpb.27.47
■体内のコンドロイチン硫酸は、健康寿命を延ばす
https://doi.org/10.1038/s41598-024-55417-7
日本語概要 https://www.aichi-med-u.ac.jp/files/soumu/2024topics01.pdf
■「顎や顔面の形成」や「皮膚のしなやかさ」に コンドロイチン硫酸が重要
https://doi.org/10.1038/s41598-018-35412-5
日本語概要 https://www.aichi-med-u.ac.jp/files/soumu/2018topics04.pdf
■コンドロイチン硫酸オリゴ糖は、微小重力下での骨量の減少を防止する。
https://doi.org/10.3390/cimb45050268
■コンドロイチン硫酸オリゴ糖は、閉経後の骨粗鬆症を改善する。
https://doi.org/10.1016/j.biopha.2023.114894
■コンドロイチン硫酸オリゴ糖は、抗補体活性により変形性関節症を改善する。
https://doi.org/10.3390/ijms17101685
■コンドロイチン硫酸オリゴ糖は、
・アミロイドβによって誘発される神経損傷を保護する。
・細胞損傷を軽減しマウスの記憶障害を改善した。
・アポトーシスを阻害しアミロイドβの神経毒性をブロックした。
https://doi.org/10.1016/j.neuroscience.2015.08.002
■コンドロイチン硫酸Cは、
・皮膚のEGFレセプターとの相互作用を介して皮膚の恒常性を維持する。
・ケラチノサイトの増殖を制御し、乾癬に伴う皮膚の異常増殖を抑制する。
https://doi.org/10.1038/s42003-020-01618-5
➡コンドロイチン硫酸Cのオリゴ糖は、皮膚から浸透し恒常性を回復させる可能性。
■コンドロイチン硫酸は糖尿病性骨粗鬆症を緩和し、抗酸化、抗炎症、骨代謝の調節を介して骨の微細構造を修復する。
https://doi.org/10.3389/fendo.2021.759843
TOPICS <最新情報>
■ ムチンに関する新しい特許が認定されました。静岡大学との共同特許】
特許第7464931号 新規ムチン型糖タンパク質およびその用途
概要
ガンギエイのムチンは、アッカーマンシア・ムシニフィラ菌の増殖効果がある。
この菌数を増加させる食品として利用可能である。
研究開発テーマ
1, コンドロイチン硫酸オリゴ糖
■ 製造方法
■ 単一構造・単一分子量の精製方法
■ 経口吸収性・薬物動態
■ ロコモティブシンドローム改善効果
■ 高血圧抑制効果
■ 抗炎症効果
■ 経皮吸収性・皮膚機能改善効果
■ 尿路結石予防効果
■ 糖鎖誘導体の合成方法(糖鎖改変)
2, ムチン
■ 製造方法
■ アッカーマンシア・ムシニフィラ増殖促進
■ 腸内環境の改善効果
■ 培養細胞に与える遺伝子発現への影響
3, ヒアルロン酸オリゴ糖
■ 製造方法
■ 単一分子量の精製方法
■ 培養細胞に与える遺伝子発現への影響
研究成果(自社/共同 研究論文)
:コンドロイチン硫酸オリゴ糖
タイトル | 掲載誌(ジャーナル) | 論文の概要 |
Quantification of orally administered chondroitin sulfate oligosaccharides in human plasma and urine. | GLYCOBIOLOGY https://doi.org/10.1093/glycob/cwad054 | コンドロイチン硫酸オリゴ糖はヒトの消化器を通じて効率的に吸収され、その生体利用度の向上が期待できることを初めて解明した。 |
単一分子量に単離精製されたコンドロイチン硫酸オリゴ糖の大量調製 | 応用糖質科学 https://doi.org/10.5458/bag.11.4_94 | コンドロイチン硫酸オリゴ糖はその構造の多様性により単離精製は困難であり,工業的な生産がなされていなかったが、クロマトグラフィ精製によって二糖から六糖までの単一分子量に単離精製されたCSオリゴ糖の大量調製に成功した。 |
Daily Oral Chondroitin Sulfate Oligosaccharides for Knee Joint Pain in Healthy Subjects: A Randomized, Blinded, Placebo-Controlled Study. | The Open Nutrition Journal https://benthamopen.com/FULLTEXT/TONUTRJ-12-10 | コンドロイチン硫酸オリゴ糖の経口摂取によって膝関節の痛みを改善する |
Mass preparation of oligosaccharides by the hydrolysis of chondroitin sulfate polysaccharides with a subcritical water microreaction system. | Carbohydrate Resarch https://doi.org/10.1016/j.carres.2013.01.024 | 亜臨界水によって高分子コンドロイチン硫酸を加水分解しコンドロイチン硫酸オリゴ糖を大量生産することが可能となった。製造されたコンドロイチン硫酸オリゴ糖は分子骨格を保持している。 |
研究成果(自社/共同 研究論文)
:ガンギエイ由来ムチン
タイトル | 掲載誌(ジャーナル) | 論文の概要 |
Skate-Skin Mucin, Rich in Sulfated Sugars and Threonine, Promotes the Proliferation of Akkermansia muciniphila in Feeding Tests in Rats and In Vitro Fermentation Using Human Feces. | Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry https://doi.org/10.1093/bbb/zbac003 | 硫酸化糖とスレオニンが豊富なエイムチンは、ラットへの経口投与およびヒトの糞便をもちいた培養においてアッカーマンシアムシニフィラの増殖を促進する |
ファインケミカル研究所
Finchemical Labratory
研究開発
Resarch & Development
製造工場
Factory
研究用試薬
・MIX型(Mw.2kDa、奇数糖含む2~16糖混合品)
・単一分子量型(2糖~12糖、奇数糖含む 各種あり)
・MIX型(Mw.2kDa、奇数糖含む2~16糖混合品)
・ムチン型糖タンパク複合体
これまで非常に高価であった糖鎖試薬をリーズナブルな価格で提供しています。
(特注品もご相談ください)
海外向け販売サイトはこちら for Overseas customer
共同研究案件の募集
コンドロイチン硫酸オリゴ糖の生理活性等についての共同研究案件を随時募集しています。
お気軽にご連絡ください。